細胞内膜系の生理機能とそれを担うメカニズム


当研究室では細胞内膜系の生理機能とそれを担うメカニズムをテーマに研究を行なっている。細胞内膜系では、膜の分裂・融合によってオルガネラを行き来するメンブレントラフィックにより物質の輸送、分配が行われている(入門 「細胞のなかみ」)。分子は、その機能を発揮すべき細胞内外の正しい場所に送り届けられる。この「古典的な」生理機能に加え、近年、メンブレントラフィックが、一見無関係な細胞間、細胞内のシグナル伝達において、これまで考えられてきた以上に様々な役割を担っていることが注目されている。すなわち、細胞内分子の輸送選別が、シグナル伝達の分岐選別に直結しており、細胞内膜系が位置情報を介してシグナル伝達の動的な制御の場を提供していることが、はっきりと意識され始めている。精力的な研究が展開されつつあるが、まだ多くのことがわかっていない。

 我々は、現在、発生過程の形態形成における平面細胞極性(PCP)形成のシグナル制御に注目し、メンブレントラフィックに代表される細胞内膜系の動態がシグナル伝達においてはたす機能とその背後にあるメカニズムの研究を進めている。

メンブレントラフィックと形態形成シグナル


2013年ノーベル生理学・医学賞は細胞内メンブレントラフィック(膜輸送、小胞輸送)研究に